木の苗について
今回は、木の苗についてお伝えします。
加茂郡富加町の加茂山林種苗生産組合の佐藤組合長に案内いただきました。
組合の広大な土地(3ha)で苗が生産されています。
苗の育成は4月に苗床(うね)に種をまき、上に土を薄くかぶせます。さらにコモをかぶせ、1ヶ月経って芽が出たら寒冷紗(かんれいしゃ)をかぶせ、苗を寒さから保護します。写真の手前側ふたつの苗床(うね)の成長した苗が3年苗です。その向こうが、2年苗です。小さくて見えにくいですね。秋口には、(3年物と2年物)苗を掘り起こして仮植(かしょく)し春に植林します。
時間と手間の掛かる大変な仕事です。
組合では3年前から岐阜県の指導でコンテナ苗を始めたとのことでした。
現在はプラスチック製の筒に植える方法で、畑に植えてありません。
夏場の、毎日行う散水もバルブをひねるだけで出来るようになっていて随分作業の改善がされているようです。
日当たりのよい南側は、葉が焼けたりするので日よけが要りますね。
山へ植林するときには筒から抜き出して運びますが、この大きさと重さなら山へ担ぎ上げるのは、多少楽でしょうね。
最盛期は、この組合で200万本年間出荷していたそうですが、長引く林業不況と下の写真のような複層林の奨励(皆伐しない)ために現在は、15万本まで出荷が落ち込んでいるそうです。
この育苗事業は林業を支える大切な存在です。この事業に係わる組合の方々に感謝したいと思います。
親切に案内説明いただいた佐藤組合長のご健康と活躍を祈ります。