ナラ枯れ
トーホーから東に約10kmに標高1,200mの二ッ森山があります。
その山頂の下に岐阜県天然記念物の薬研洞(やけんぼら)の大楢(オオナラ)があります。
昭和42年6月に天然記念物に指定されています。
乗用車では行けないデコボコの林道の行き止まりから徒歩で急斜面を20分以上登ると、
突然、苔むした太い幹に枯れ枝の大木が現れます。
根元の幹周囲12m、樹高25m、枝張り8mの大きさです。
推定樹齢は、650年だそうです。
天然記念物の立て看板は経年劣化で割れています。
この春から、青葉がでること無く枯れてしまいました。
数年前に樹木医さんに治療してもらいましたが、助かりませんでした。
幹には、虫アナがたくさん空いています。
木の寿命を全うしたのか、全国で猛威をふるうナラ枯れが原因かはわかりません。
後日、診断がでることでしょう。
木材加工を生業としている私は、
この大楢を製品にすることで次の役割が出来ると思いますが、
“天然記念物”が外れないと伐採はできないそうです。
近くには、小さいミズナラが生えています。この大木の実生(みしょう)かもしれません。
老木が朽ちてもまた、新しい生命が芽吹いています。
次回来月は、全国で深刻な被害の出ているナラ枯れについて詳しくお伝えします。