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木のはなし

表と裏

 

新入社員のA君に新入社員研修で「木表(きおもて)と木裏(きうら)」について説明をしました。

 

芯に近い方が木裏で、表面側が木表と説明したところは、理解してもらえました。
半製品を見ても木口(こぐち)をみれば年輪で判ります。

 

 

しかし、材面を見て木表と木裏の見分けができませんでした。
私は、長年「桧」に触れているので当たり前と思っていました。
ところがその当たり前のことが理論的に説明できません。

頭を整理して少し言葉にしました。

1、木表側は、木裏に比べて赤身が少ない。
2、木表は、木裏に比べ仕上がりが美しい
3、同一材では木表に比べ木裏には、節が多い。

 


 

しかし、理屈ではなくパッとみて判断できないと加工作業に時間がかかってしまいます。
新人のA君は、かなり困惑した表情でしたが、理屈ではなく木表木裏の見分けが出来るようになるには毎日、繰り返し、繰り返し触って見て身に付けるしかありません。

一般的に、化粧面、フローリングには木表を使います。
木裏は、日本舞踊や、能の舞台で使用されています。その理由は、板の中心が膨らむ為、足の裏が板の端にひっかからず、滑りも良い為といわれています。

今踏んでいるフローリングは木表でしょうか?是非一度ご確認ください。

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